人気ブログランキング | 話題のタグを見る

前回の記事の続きです。

北大動物病院の先生と話をして個人的に感じたこと。先生は治療に自信を持ってらっしゃるということ。専門医の先生が「東京の先生もいい先生だけど」という前置きをした上で、個人的なつながりがあるだけなのかもしれないけれど、北大の先生はスペシャリストだと言ったこと。放射線治療は腫瘍に対してどんな風に放射線をあてるか、その治療計画が重要なのだそう。そのためにはやっぱりスペシャリストだ。北大の先生とお話をして、やっと心が決まりました。
「こちらの先生が『放射線治療については、北大の先生が抜群だ。』とおっしゃっていました。なので、通常の放射線治療であっても北大でお願いしたいです。」とお伝えしました。最終決定は、夫に相談の上、専門医の先生を通してお伝えすることに。

その上で質問したかったこと。
毎日通院して治療を受けることや平日は入院させて治療を受け、週末は帰宅するということは難しいことから、4週間ずっと入院して治療を受けることは可能かどうかということ。これについては問題なく、だいたい本州からくる患者さんはみんなそのようにしているそう。やっぱり本州からきている患者さんも結構いるみたいで、その点でも少し安心した。ひとつクリア。

もうひとつ。治療を受けることを決めて連絡を入れたとして、どのくらいで治療を開始できるのか。これは現時点で治療待ちの患者さんはいないので、連れてきてもらえればすぐ開始できるとのこと。予約が混み合っていてなかなか治療を開始できず、治療待ちの間に悪化してしまったら。。と思い、聞いてみました。これもクリア。
電話を切って、夫とも相談。放射線治療は効果が出るかがやってみなければわからないこと、麻酔のリスク、治療(の失敗なのかな。)による身体の機能に対する重大な影響(失明とか)への不安、それに加えて治療に対する漠然としたマイナスのイメージもあり、なかなか決断するのが難しいものでした。それでもまめに元気になってもらいたい、そのためにできるだけのことをしたいというある意味自己満足の世界ですが、放射線治療を受けてもらうことにしました。いろいろなリスクや不安はあるけれど、それは先生が最高という北大での治療を受けることで、ゼロにはできないけれど、最小にしよう。家族の意見もまとまり、北大動物病院で放射線治療を受けることが決まりました。

↓このころのまめ。寝ている時間が長く、散歩にも行きたがらないことが多かったです。そして、いらいらして、昼も夜もよく吠えていました。

放射線治療を受けることに決めました_b0367252_21202210.jpg

# by mamekan05 | 2016-06-13 08:30 | 病気について(ふりかえり記事)

正確には、北大動物病院は北海道大学動物医療センターといいます。北大動物病院なんて、私としてはマンガの「動物のお医者さん」の世界。まさか自分の犬がかかることになるなんて考えたこともありませんでした。
専門医の先生からは北大に電話をしてみてくださいと言われましたが、マンガの世界でしか知らない大学病院の先生に電話するなんて、私にとっては一大事。とりあえず北大動物病院のサイトには放射線治療について詳しく説明されているので、それを何回も読みました。検索して、低酸素領域というのはどうやら放射線治療が効きにくいらしいということも調べました。
そして、まめのためと覚悟を決めて、勇気を出して、北大動物病院に電話をしました。出てくださった受付の方に紹介元の病院の名前と専門医の先生の名前を伝えて、事情を説明して、「まだそちらにかかってもいないただの飼い主の私が先生とお話させてもらえるのでしょうか?」とお聞きすると、しばらくお待ちくださいと言われました。少し待っていると、専門医の先生からお聞きした名前の先生が電話に出てくださいました。
先生にまず聞きたかったこと。「短期間の放射線治療ではなく通常の放射線治療をお勧めします」というのはどういうことなのでしょうか。放射線治療自体、効くか効かないかわからないものだと聞いていますが、まめにとって効く可能性がより高いのは通常の放射線治療ということですか?ということ。
これに対する先生の答えは「わからないというのが正しい」でした。どういうことかというと。。
短期間で終わる治療とは、正確には放射線治療は3日間。正確にピンポイントに放射線をあてるので、通常20回ほどかけてあてる総量を3日間であてることができるそう。悪いところに正確にピンポイントにあてることができるからこそ、周りの正常な細胞に影響を与えることなく、強い放射線をあてることができる。
まめの場合は、MRIでみたときに腫瘍とはっきりわかる部分の周りにはグレーな部分(画像上には映らないが悪い細胞がしみこむように広がりつつある部分)がある。腫瘍とはっきりわかる部分だけに強い放射線をあてることは可能だが、その周りのグレーの部分には悪い細胞が残り、そこから再発してしまう。反対にグレーな部分にまで強い放射線をあてると正常な細胞の機能に影響を及ぼしてしまう可能性がある。

通常の放射線治療はもう長い間行われている(20年以上とお聞きした気がしますが、記憶が曖昧。)治療で、実績もあり、どのように放射線をあてたらどのくらい効果が出るかということがデータ上も経験上もある程度わかっている。これに対して、短期間で行う放射線治療はまだ新しい治療で、データ、実績が少ない。すでに病気によっては短期間で行う放射線治療のほうが効果的とわかっているものもあるが、現段階ではまめの病状でどうかということはわからない。もしかしたら、数年後に同じ質問をされたら、はっきりと「こっちのほうが効果があります」と言えるかもしれないし、逆に「この治療は向きません」と答えられるかもしれない。だから、現段階ではわからないっていうのが正確ですということ。
先生から聞いたことを私なりにはこのように理解しました。他にもお聞きしたことにはきちんと答えてくださいましたし、先生はまだ診察を受けてもいないまめの飼い主で、しかも何の知識もない私に優しく丁寧に説明をしてくださいました。

続きます。

※ブログのいちばん始めの記事にも書きましたが、これはあくまでうちのまめのケースです。先生同士のやりとり、経過などもありますので、いつも同じ対応をしていただけるとは限らないこと、この回答がすべてではないことをご理解ください。

昨年11月のまめ。家族写真を撮ったときにワンショットも撮ってもらいました。
北大動物病院に電話をしました _b0367252_21364620.jpg

# by mamekan05 | 2016-06-11 09:00 | 病気について(ふりかえり記事)

治療方針の再検討

3月10日の夜、北大で放射線治療を受けたいと専門医の先生に連絡してからは、私達はどうやってまめを北海道に連れて行くかについて検討を始めました。(これについては、また別の記事にしようと思います。)そんな中、3月17日に専門医の先生からメールが届きました。
メールの内容はおよそ次のとおりです。※メールそのままの引用ではありません。
「放射線治療について問い合わせを行った結果、腫瘍が大きく病変の中心部に低酸素領域が大きそうなことなどより、ガンマナイフよりも通常の放射線治療をお勧めしますとのことでした。治療期間や麻酔回数の制限などのメリットを取りたい場合や通常の放射線治療は御家族にとって難しい場合には、一度直接北海道大学の動物病院まで直接電話にてあちらの先生にご質問されることをお勧めします。」
メールには北大の先生のお名前と病院の電話番号が書き添えられていました。
このメールをもらって、私達は治療方針を検討し直すことになりました。通常の放射線治療となると4週間かかります。数回で終わると思っていた治療も少なくとも10回以上。そうすると麻酔も10回以上。フレブルという犬種から麻酔はできるだけかけたくないのが当然のところ。北大のメリットと思っていた少ない回数で治療が終わるという部分がなくなってしまいました。東京の施設でも治療の回数は12回。本当に放射線治療を受けるのがいいのかな。。と私はまた振出しに戻ってしまいました。
夫は少し考えてまめに1ヶ月北海道で頑張ってもらおうと言いました。今のまめは明らかにおかしい。今のまま、何の治療もしないのはまめがかわいそうだと。そして、先生がいい先生だというならそっちにしようと。東京で放射線治療をしたとして、効果がなかったら、「やっぱり北大にすればよかった」ってきっと思うし、少し効果があったらあったで、「北大だったらもっと効果があったかも」って思うよと。
私は私で、1ヶ月も遠く離れて毎日治療で大変な思いをして、効果がなかったら、まめにつらい思いだけさせることになる。まめは行きたくないかもしれない。とぐるぐる。とりあえず翌日、北大動物医療センターに電話をしてみることにしました。
# by mamekan05 | 2016-06-10 12:00 | 病気について(ふりかえり記事)

治療方針の決定

この日、夫は仕事だったので病院には私と父(と0歳の娘)で行きました。2時すぎに帰宅して、夫に電話でまめの状況などを説明。私の話を聞いた夫の第一感触も私と同じく北大での放射線治療でした。ふだんから飼い主と同じようにまめをかわいがってくれている私の父の考えも同じ。家族の意見は同じでした。専門医を紹介してくれたかかりつけの獣医さんにも電話で検査結果や治療について報告しました。
そこから、私はパソコン、スマホでたくさんたくさん検索しました。「フレブル」、「脳腫瘍」、「グリオーマ」、「手術」、「放射線治療」、「寿命」「北海道大学」、「ガンマナイフ」…。思いつく検索ワードをひたすら検索。たくさんのフレブルさんが脳腫瘍を患っていたり、脳腫瘍で亡くなっていることを初めて知りました。フレブルは病気が多い犬種、トラブルが多い犬種。そんなことはみんなわかっていて、それでもフレブルが好きで、、自分の家の子が大好きなんですよね。そんなことに改めて気づいたりしました。
脳腫瘍が発覚してから短期間に悪化して、亡くなっている子がたくさんいました。年単位ではなく、月単位です。先生から告げられた余命も有り得ないことじゃないんだとぼんやり思いました。
手術については、本当に数少ないケースしか見当たりませんでした。病気の子の飼い主さんがみんなブログやインスタをやっているわけではないのでしょうが。新潟市にある動物病院では脳腫瘍の手術をわりと行っているようで、遠方からも患者さんが来ているそう。手術を受けたフレブルさんがブログで紹介されていました。
放射線治療についても実際に治療を受けた子は数えるほどしか見当たりませんでした。「放射線治療」で検索にひっかかるものの、やはり麻酔のリスク、犬にかかるストレス、治療日程などを考えて、治療を受けなかったというものが大部分でした。放射線治療がうまくいったというブログやインスタをみては、「きっとまめも元気になる!」と自分に言い聞かせました。特にあるライターさん(作家さん)のチワワが放射線治療を受けたとのブログの記事を拝見して、その記事に勝手に励まされました。その記事はブックマークして、何度も読みました。実際の治療中も心配になったときはその記事を心のよりどころにしていたくらいです。ちなみにそのチワワさんは、最近放射線治療から2年経過したそうで、腫瘍は悪化していないそう。どんな種類の脳腫瘍なのかは詳しく書かれていないので、まめも同じとは限らないけれど、それでもとっても心強いです。
夜、帰宅した夫とまめについて話をしました。私達の出した結論は、「北大で放射線治療を受ける」でした。
翌日、かかりつけの獣医さんのところに行き、話をしてから、専門医の先生にメールで、「適用が可能なら北大で短期間で終わる放射線治療を受けたい」と連絡しました。
# by mamekan05 | 2016-06-09 14:30 | 病気について(ふりかえり記事)

放射線治療の提案

生存期間をのばせる可能性のある積極的な治療は放射線治療。この放射線治療については、治療の基本的なやり方などを先生が詳しく説明してくださいました。まだまだ一緒にいたいから治療を受けてもらいたいと思う反面、腫瘍によって放射線治療の感受性は様々であり、効くかどうかはやってみないとわからない、効いたとしても半年から1年延ばすくらいが目安というお話もあり。。中には何年もぴんぴんしている子もいるとか。
腫瘍や経過をみると、まめの腫瘍はゆっくり時間をかけて大きくなってきた感じがするので、放射線治療が効いて、うまくすれば寿命まで生きられることもあるかもという先生のお話に放射線治療に心が傾きました。
放射線治療は大学病院で受けることになるのですが、先生が提案してきたのは2つの施設。ひとつは府中(三鷹?)の大学(おそらく日本獣医生命大学と思われます)、もうひとつは北海道大学です。我が家は埼玉なのに、北海道大学を提案してきた理由は2つありました。
ひとつは北大には日本で唯一(とおっしゃった気がします。)1週間で放射線治療を終えられる機器があるということ。もうひとつは先生がピカイチということでした。
通常の放射線治療は週3回×4週間の病院が多いそうなのですが、北大の機器はガンマナイフと呼ばれる治療が可能でこの場合3日で治療が終えられるそう。通院のこと、麻酔のことを考えると大きなメリットがあります。ちなみに北大では通常の放射線治療は週5回×4週間で行うそうです。
また、先生いわく、良い放射線治療を行うためには良い機械と良い先生が必要なんだそうです。北大の先生は世界に数百人(多いのか、少ないのかよくわからないけど。)しかいないスペシャリストの1人なんだとか。
そこまで言われたら、北大で放射線治療を受けてもらいたい!先生には「帰って家族と相談をしますが、おそらく、いちばん現実的な選択肢は北大で1週間の放射線治療を受けることです。」とお伝えしました。先生には、まめの腫瘍について短期で終える放射線治療の適用ができるかどうか北大に照会をしてもらい、我が家は方針を決めたら先生に連絡をすることにしました。
これで3月9日の診察はおしまい。後日、抗てんかん薬の血中濃度の検査の結果が出るまで、今までどおり1日2回1錠ずつコンセーブを飲み続けることになりました。
初診料、血液検査、MRI、神経学的検査などでお会計は11万円くらいでした。お薬はなしです。
# by mamekan05 | 2016-06-08 18:00 | 病気について(ふりかえり記事)